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About Beer ~ビールについて~
ワインと共に人々の生活に欠かせないビール。それだけに歴史も古く、1万年前には麦の栽培が始まっていたと考えられているので、恐らくそれから程なくしてビールは誕生していたと思われています。
麦などの穀類は栄養分を澱粉という形で蓄えているのですが、発芽の際に酵素を分泌して糖に分解し、それを成長のエネルギーとして利用するのです。ところが発芽した状態で乾燥させると成長が止まるので、当分の残った甘い穀粒になるわけです。これを麦芽と呼びます。
麦芽は甘いものが少なかった古代人にとって大きな発見でした。そしてこの麦芽を水につけ粥状にしたものを放置しておくと、天然酵母の作用により麦芽内の糖分がアルコールと炭酸ガスに分解されるということも発見されたようです。これがビールの原型とされています。
中世のヨーロッパでは修道院がビールを造っており、その後醸造量の増加に伴い民間にも広まったとされています。16世紀のドイツでは「ビールは大麦、ホップ、水以外の材料を使ってはいけない」という「ビール純粋令」が制定されたりして(ちなみにこの法律は今も残っています)、一般の間にも広く普及して行くようになりました。
そのころのビール造りでは、麦芽をアルコールに分解する酵素に醸造所内に自然繁殖する酵母を利用していましたが、19世紀になると純粋培養した酵母を使いビールの品質をコントロールできるようになりました。ちなみにベルギーのランビックというビールは現在でも自然酵母で造られています。
この自然発酵タイプのビールを除けば、現在ビールは上面発酵タイプと下面発酵タイプの2種類があります。製法や種類に関しては下の一覧をご覧下さい。
ビールはかつて、腐敗の心配から長距離輸送は適さないものであったのですが、ルイ・パストゥールによる低温殺菌法が発明され、ビールの保存性が飛躍的に向上し、世界的に消費されるようになったのです。
近年では濾過技術の向上により、過熱せずに雑菌を取り除く方法も開発されました。それにより加熱による風味の変化がなく、ビール本来の味が楽しめるようになったわけですが、これは言ってみれば原点回帰のようなものなのでしょうね。
ビールの種類
【上面発酵ビール】
常温で発酵を行うため、酵母が活発に繁殖し炭酸ガスと共に液面に浮かび上がってきます。これが上面発酵と呼ばれるもので、通常2週間ほどで発酵が完了します。高い温度で発酵させるため香味が強くコクのある味わいに仕上がります。
【淡色ビール】
・ペールエール
イギリスを代表する上面発酵の淡色ビールです。
・ヴァイツェン
大麦以外に小麦を使用して造られるビール。ドイツで造られます。
・ケルシュ
こちらもドイツ産。ケルンで造られる、柔らかい味わいのビールです。
【褐色ビール】
・ビターエール
ホップの苦味が効いたエールです。イギリス産。
・アルト
デュッセルドルフで多く造られるビール。アルトは「オールド」という意味です。
【濃色ビール】
・スタウト
強くローストした麦芽を使って造られるコクのあるビール。ギネスが有名です。
・ポーター
ローストしない黒色麦芽を使って造られます。ロンドンが本場です。
【下面発酵ビール】
低温で発酵を行うとゆっくりと発酵が進み、酵母は沈殿してしまいます。これが下面発酵。4~6週間かけてゆっくりと発酵を行います。このためすっきりとした味わいになります。かつては寒い季節にしか造れませんでしたが、19世紀に冷蔵技術が開発されてからは通年醸造が可能となり、現在この下面発酵タイプが世界では主流となっています。
【淡色】
・ピルスナー
チェコのピルゼンで造られていたビールですが、現在は世界の主流となっています。日本のビールはほとんどこのタイプです。
・アメリカン・ラガー
炭酸ガスの多い、苦味の少ないタイプ。よく言えばすっきり、悪く言えばスカスカ。
・ドルトムンダー
ドイツのドルトムントで造られる淡色タイプのビール。
【褐色ビール】
・メルツェン
元々は3月に醸造されたビールのこと。秋のビール際に飲まれることから、オクトーバーフェストとも言われます。
【濃色ビール】
・ドゥンケル
「ダーク」という意味のビールです。ドイツ産。
・ボック
ドイツ産の、度数の高い濃色ビール。さらに度数の高いドッペル・ボックというものもあります。
【自然発酵ビール】
ベルギーのランビックに代表される、自然酵母で造られるビールです。世界的にはほとんど造られてはいませんが、ベルギーではわりとポピュラーで、フルーツを漬けたものや小麦を使ったものなど、多くの種類があります。
Author 酒もん屋
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